兵庫県立こども病院 外科:西島栄治、ほか

 総排泄腔外反症に属する疾患を持つ男児の治療方針にはまだまだ悩むことが多い。
 34週2474g、covered cloacal extrophyの新生児に対して、外観上、陰嚢様
の皮膚隆起を認め、精巣を触知し、9mm大のphalusが認められることより、当初は性
別を保留にしたまま、新生児期に回腸末端部で人工肛門を作成(盲腸部と膀胱腸裂部
の詳細が不明、性の未決定のため)した。生後28日目に男児と決定した後に退院し
て生後6月時に結腸人工肛門、膀胱腸裂部分離を実施した。1歳2ヶ月時、phalusは
14 mm大に大きくなり、家族の中で男児として無理なく受容されている。