7.  胆汁性嘔吐をくりかえす新生児症例

症例は在胎39週、3310gにて出生した女児。生後3時間より胆汁性嘔吐を認めるため、絶乳にて経過をみられていた。排便、排ガスは見られていた。生後2日目に再度哺乳を試みるも、胆汁性嘔吐を来すため当科紹介入院となった。来院時の腹部単純レントゲン撮影では腸管の拡張や液面形成は見られず、腸管ガス像の分布も良好で消化管閉鎖は否定的であった。日齡4に上部消化管造影を行なったところ上位空腸にて通過障害を認めたが、2時間後の追跡撮影では結腸まで造影剤の通過を確認できた。器質的消化管閉塞が否定できず、同日試験開腹術を施行した。