59回小児外科わからん会プログラム


日時:2008年3月15日(土) 午後2時より
場 所: 第二吉本ビル8 (ヒルトンプラザ ウエスト・オフィスタワー)    
           会場アクセス: http://yb2-kaigi.com/access/index.html

           530-0001  大阪市北区梅田2丁目22号電話:06-6341-2238
       (当日、会場の電話は不通です。
連絡先:明治製菓 西村 090-8525-1838

当番世話人:大阪市立大学  小児外科  諸冨嘉樹
参加費: 1000円
主題:なし
まとめ

 今回は演題が10題といつもより少なかったが、発表5分、討論10分と十分な時間が取れた.さらにコーヒーブレークも予定通り確保でき小児外科医の交流の場を作ることができた.今回より新しい試みとして、悩み多き「わからん」症例は事前に世話人に症例の画像を配布するようにした.

演題1)は臍肉芽の病因に関する報告で、超音波検査による血流の観察より発生機序が推察された.臍ポリープ、尿膜管遺残との鑑別も可能との所見が呈された.common diseaseであるが故に熱い討論が行われ、さらなる報告が期待された.
2)は胎児期より指摘された縦隔水腫の報告で、詳細な文献検索の結果とともに発表された.縦隔嚢状リンパ管腫と考えられ自然経過良好な病態のようである.
3)はメッケル憩室の腸間膜への穿通による腸間膜動脈からの出血というまれな症例であった.急性腹症の原因として興味深く、重要な症例であるので雑誌「小児外科」へ投稿できるように原稿を依頼した.
4)は腸炎で入院中患児の脾捻転の症例報告で、脾捻転の診断と治療方針について討議された.
5)は体重減少と脱水を呈する激しいGERの症例で、診断は新生児ミルクアレルギーという驚くものであった.機能性腸疾患の外科医のpit fallとなる症例である.
6)は胸壁のFibrous Hamartoma of Infancy(FHI)の症例報告で近日中に学会誌に報告するとのことである.
7)では門脈欠損症に合併したFNH診断のために針生検を行なう是非について討論された.18trisomyの症例でもあり、検査の侵襲の示唆に富む報告であった.
8)では胎便性腹膜炎に対する初期治療について討論された(ストーマの必要性、ドレナージの必要性、二期手術の時期).
9)はrectovestibular fistula術後の肛門機能不全に対する原因と再手術についてdiscussionされた.10)は膵石を伴い膵炎を繰り返す膵管癒合不全症に対する治療方針について討論された.Frey手術に対する期待が高かった.

演題が少なかったためにいつも以上に濃厚な討論がされた.発言者が固定されてきたことが気になるが、経験談は臨床家にとっては大切なものであり、耳学問ができるこのような研究会がさらに発展していただきたい.



プログラム

■セッション 1(14:00〜15:15)

   座長:  塩川 智司 (淀川キリスト教病院 小児外科)

1) 臍肉芽腫の発生機序

2) 新生児縦隔水腫の1例

3) 緊急手術を行った、4歳男児腹腔内出血の1例

4)
腸炎を契機として判明した脾臓病変に対する治療方針は?

5) 食道・胃の著明な拡張を呈した新生児の激しい嘔吐・・・なにっ?手術!?


*コーヒーブレイク (15:15〜15:40)


■セッション 2 (15:40 〜 16:55)

   座長: 大野 耕一 (大阪市立総合医療センター 小児外科)

6) 急速に増大した右側胸部の充実性皮下腫瘤

7) 門脈欠損症を合併した肝限局性結節性過形成(FNH)18 trisomy1

8) 消化管穿孔部が同定できなかった胎便性腹膜炎の1女児例

9) Anterior sagittal anorectoplasty術後に重度の排便障害を生じた直腸膣前庭瘻の1

10)
反復する急性膵炎?膵管癒合不全と診断したが、その治療法は?




☆ 発表は5分以内、時間厳守でお願いします。わからん点を1枚のスライドに要領よくまとめてください。最終抄録(施設名・演者名・空白を含め全角400字以内)を発表時にお渡し下さい。文字原稿、および電子媒体(フロッピーディスク、CDR,あるいはスティックメモリーでの読み込み)でお願いします。


第39回小児外科わからん会より、プログラム・抄録・当番世話人まとめをHPに掲載することになりました。プログラムは決定し次第、抄録(施設名・演者名・空白を含め全角400以内)は発表時(もしくは後、なるべく早く)、当番世話人まとめは出来次第、事務局に、e-mailかフロッピーディスク(WinかMAC)でお寄せ下さい。


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