関西医科大学第2外科
佐藤正人、浜田吉則、高田晃平、日置紘士郎

生後3日女児。40週2日、2756gにて出生。妊娠中ならびに分娩時に異常は認められな
かった。初回ミルク投与時から吐乳をみとめ、次第に胆汁性嘔吐を来すようになり紹介
された。腹部単純写真にてはイレウス像を認めず。また造影所見にて腸回転異常症は否
定された。入院直後ならびに入院3時間後の血液検査所見で白血球数が4400から
15800/mm3,CPKが292から2359U/1,LDHが1189から1378U/1,CRPが
0.5以下から2.6mg/dlと上昇し、腸管壊死が疑われたため試験開腹術を行った。腸管
には壊死所見や胆汁性嘔吐の原因と考えられる病変は認められなかった。術後4日目よ
り経口摂取を開始したところ、嘔吐も認めず軽快退院した。