兵庫県立こども病院 外科
棚野 晃秀、西島 栄治、佐藤 志以樹、連 利博、森内 隆喜、津川 力
生後2日目に限局的な絞扼性イレウスにて発症したミルクアレルギーの1新生児例を経験
した。消化管の障害は器質的疾患なく、限局的な炎症所見が認められた。術後人工乳の
再投与にて下痢等の消化器症状の出現、好酸球増加認め、確定診断した。ミルクアレル
ギーの報告は近年増加しており、その頻度は少なくないと考えられる。特に新生児期発
症の症例に関しては、症状が多彩であり、原因不明の腹部症状を伴う全身状態の悪化は
本症も念頭に置く必要があると考えられる。