Ladd手術後の中腸軸捻転の一例

関西医科大学第2外科
上田創平、高田晃平、浜田吉則、日置紘士郎

今回われわれは、腸回転異常症に対してLadd手術を施行後39日目に中腸軸捻転、腸管
壊死のため腸切除術を施行した症例を経験したので報告する。
在胎39週1日2514gで出生、生後1 嘔吐を主訴に紹介受診。注腸造影から腸回転異常
と診断、翌日、Ladd手術を施行した。術後、少量の嘔吐を数回認めたが、哺乳良好にて
術後25日目に軽快退院となった。術後36日目から再び嘔吐が持続し、術後38日目に腹
部膨満、活動力低下、血液検査上CPK、LDHの上昇を認め、再開腹術を施行した。腸管
壊死を伴う中腸軸捻転で時計回転に540度捻転していた。壊死腸管の切除および空腸ろ
う造設術を施行した。
Ladd靱帯開放の重要性を再確認するとともに十二指腸の固定を考慮させる一例であった。