胎生期に診断された両側水腎症の1例

近畿大学奈良病院小児外科
米倉竹夫、廣岡慎治

母親は29歳、G0P0。胎生31wに両側腎の嚢胞性病変を認め、35wに当科受診。羊水はやや過少。膀胱の拡張は正常。両腎とも縦径が5cmとやや長く、腎盂の著明な拡張と腎杯の軽度拡張を認めた。腎盂は主に腎外性に突出するように著明に拡張した形態をとり、膀胱の高さまで達しており、水尿管とは診断できず、両側の腎盂尿管移行部狭窄を疑った。以後腎杯の拡張も出現したため、CPDもあり38wにC/Sにて出生した。出生後の検査にて馬蹄腎+両側腎盂尿管移行部狭窄と判明した。日齢とともに水腎症が増悪したため、生後14日目に両側腎盂形成術と峡切除術を行った。術後経過は良好であった。腎盂の形態異常を伴っていたとしても馬蹄腎を胎児期に診断することは困難であった。