超低出生体重児の腸穿孔/ストーマか腸吻合か?
兵庫県立こども病院外科
佐藤志以樹、堀内 淳、大畠雅之、高見沢滋、高山千尋、連 利博、西島 栄治、津川 力
症例1. IUGRでGA29週498gで出生。メコニウム病による腸穿孔のためドレナージ施行し3日後に開腹した。Treitz靱帯から30cmの空腸穿孔でストーマケアーが困難なため穿孔部切除・端々吻合を行った。腹水と全身の浮腫が著明となり術後9日目に死亡した。症例2. 切迫早産でGA23週428gで出生。メコニウム病による腸穿孔でドレナージ施行し3日後に開腹した。回腸末端から5cmの回腸に穿孔を認め、遠位側腸管の通過が確認されていたため穿孔部切除・端々吻合を行った(口径差2:1)。吻合部狭窄のため腹満が続き3週目に回腸瘻を造設した。しかし、その3日後に高サイトカイン血症で死亡した。超低出生体重児のNECではない腸穿孔例の治療とストーマケアの方法について討論したい。