胎便性腹膜炎の治療中に生じた肝障害
大阪市立総合医療センター小児外科
中岡達雄、森内隆喜、春本 研、東 孝、中村哲郎、中平公士
症例は生後1才1カ月女児。嚢腫型の胎便性腹膜炎の出生前診断例。出生時、局所麻酔下に腹腔ドレナージを行った。しかし、ドレナージ不良による感染状態の悪化がみられたため、生後7日目に人工肛門造設術を施行。ところが、術後も感染状態は改善せず、腹壁創は全長にわたってopenとなり壊死した腸管が露出した状態となった。壊死組織のデブリドマンを行いつつ保存的治療を続けたところ、創部は自然腸瘻となって治癒した。自然腸瘻からは大量の排液がみられ、蛋白漏出性腸症の状態であり、連日FFPやアルブミン製剤の投与を必要とした。生後7ヶ月目に自然腸瘻の閉鎖術を施行。現在は完全に経口摂取が可能となっている。
本症例の問題点は、TPNによると思われる肝障害が遷延し改善の徴候がなく、そのため、生後11ヶ月時に発症した真菌性股関節炎の治療が困難となっていることである。