気管軟化症を呈したChondrodysplasiaの臨床経過
 
高槻病院小児外科 福富康夫 畠山理 安福正男 山本哲郎

軟骨無形成症に合併した気管軟化症は稀である。出生後比較的早期より呼吸困難を呈し人工呼吸管理を必要としたが長期経過観察にて抜管し得た症例を経験したので報告する。胎児エコーにて四肢短縮が認められていた。出生体重2644g、身長42.5B、X線写真にて長管骨の短縮が著明であり、軟骨無形成症と診断。生後2週より喘鳴が認められ、人工呼吸管理となる。生後5ヵ月時気管内視鏡を施行し、気管気管支軟化症と診断。生後7カ月時に気管切開を行った。1才1ヵ月頃より短時間人工呼吸器より離脱可能となり、1才8ヵ月時より在宅人工呼吸管理を行った。その後、感染症等により入退院を繰り返していたが、2歳11ヵ月時気管気管支軟化症の改善を認め、抜管し得た。以後呼吸器症状の再燃等は認めていない。