second opinionを求められた腹部嚢胞性疾患の1歳男児例
高槻病院 小児外科、同病理*
日隈智憲、畠山理、安福正男、山本哲郎、岩井泰博*
症例は1歳男児。感冒の精査から肝機能障害を指摘されたが、寒冷凝集反応陽性であったためマイコプラズマ感染に伴う肝障害と考えられ経過観察されていた。肝酵素高値が持続するため腹部エコー、CT施行したところ肝下部に嚢胞性腫瘤を認め総胆管拡張症の疑いで当院紹介。当院紹介時、血液検査上異常は認めず、腫瘍マーカーも正常。MRI、MRCP上も周囲臓器との境界は明瞭で胆道系の異常も認めなかった。上部消化管造影でも通過障害等認めず。異所性胃粘膜シンチでも明らかな所見はなし。診断が一つに絞りきれないことに患児の両親が不安を感じ他院にsecond
opinionを求めた。術後診断は後腹膜消化管重複症であった。