仙骨前奇形腫を伴った直腸肛門奇形の1例”深くて遠い肛門”はどう治療すべきか?
高槻病院小児外科
津川二郎、在間梓、尾藤祐子、畠山理、山本哲郎
症例は1歳4ヵ月の男児。10ヵ月頃より便秘、腹満が出現したため近医受診し、直腸診を行おうとしたが小指挿入が困難であり当院紹介受診した。肛門は奥深まって存在し、殿部を十分に広げても肛門入口部が観察できなかった。小指挿入を試みると肛門管がリング状に狭くなっていた。腹部CTにて仙骨前部に20×15mmの腫瘍を認めた。肛門狭窄に対してはブジーを行い保存的に治療を開始し、1歳1ヵ月時に経仙骨式に腫瘍摘出術を行った。腫瘍は成熟奇形腫と診断された。腫瘍摘出後は指ブジーは入りやすくなり、1日1回の浣腸と指ブジーによる排便管理にて自力便は出るようになった。しかし現在も便秘は続き著明な結腸拡張と巨大な宿便を認めるようになったため頻回の腸洗浄が必要な状態である。肛門管の位置異常をもつこのような肛門狭窄に対し今後の治療方針について考えたい。外科的治療を行うのなら”いつ、どのような”手術を行うべきか?