胆道閉鎖症が疑われた低出生体重児の1例

3)原因不明の後腹膜血腫の1

症例は14歳の男子。主訴は下腹部痛。<既往歴>右肩関節脱臼2回。<現病歴>誘因もなく、右下腹部から大腿の急激な痛みを認めた。自宅で経過をみていたが疼痛増強し、翌朝、前医を受診した。下腹部全体に圧痛、筋性防御を認め、CTで下腹部腫瘤を指摘され、当院紹介受診となった。来院時ショック状態で、前医で10.4mg/dlあったHb値が6.4 mg/dlまで低下していた。腹腔内出血あるいは腹腔内腫瘍内出血の疑いで緊急試験開腹術を施行し、腹壁から後腹膜の血腫と診断した。血腫のドレナージは行わなかった。術後に行った動脈造影検査で右腸骨動脈の途絶を確認し、血腫による圧排と推察された。出血源の同定はできず、IVRは行えなかった。外傷等の原因は見当たらず、右腸骨動脈系の損傷として保存的に加療した。経過中、軽度の再出血や血腫への感染、腹腔内への穿破等を合併したが、第48病日に軽快退院した。原因について現在検索中である。