小児外科を受診される皆様へ

 当科では、小児外科的な疾患を広く扱っています。他の病院から小児外科の受診を勧められた方だけでなく、初めて病院を受診される方や他の病院での診断に関するセカンドオピニオン(主治医以外の医師の考え)をお聞きになりたい方もどうぞお気軽に受診下さい。

受診のご案内

・初診受付は月曜日から金曜日の午前中(午前8時30分から11時00分まで)です。
・他院からの紹介状や他院で検査されたフィルムがありましたら、ご持参ください。
・予約時間や検査の結果待ちなどの関係から、診察順は必ずしも受付順とは限りませんので、ご了承ください。

※病院へのアクセス、院内案内図、電話問い合わせ先などの詳細は大阪大学医学部附属病院のHPをご覧下さい。   

 


受診の流れ

 小児外科外来は、外来病棟2階にあります。当科初診の患者さまは、1階ロビーの2番初来受付で初診の受付をしたあと、2階の小児外科外来受付まで起こし下さい。以前当科にかかったことがある(6ヶ月以内)が、診察予約を持たない患者さまは、1階ロビーの自動再来受付機に診察カードを挿入して受付手続きを済ませたあと、2階の小児外科外来受付まで起こし下さい。6ヶ月以上以前にかかられていた患者さまは、1階ロビーの3番再来受付で手続きをして下さい。診察予約をお持ちの患者さまは、直接2階の小児外科外来受付まで起こし下さい。

 小児外科外来受付で受付を済ませられましたら、ビデオとぬいぐるみがある外の待合い、または中の待合いでお待ち下さい。診察の順番が参りましたら、診察医がマイクでお呼びいたしますので診察室にお入り下さい。お待ちのあいだ、お子様の身長と体重を測定しておいて下さい。

 検査要領や入院手続きなどについては、外来師長がご説明いたします。身長・体重のはかり方、浣腸の仕方、投薬の仕方、在宅医療に関するご質問などについても、ご不明の点がございましたらお気軽にお尋ねください。




病棟のご案内

小児医療センター「こどもの森」のご案内

 当院で入院治療を受ける小児の患者さんは、病院6階に小児医療センター「こどもの森」に入院していただきます。



 
小児医療センターは東病棟、西病棟に分かれていますが、東病棟は内科系(小児科系)疾患、西病棟は外科系疾患の子供たちが入院するための病棟です。小児外科に入院していただく患者さんは、センターの中の主に西病棟に入院していただくことになります。小児医療センター西病棟は小児の外科系混合病棟で、小児外科をはじめ、小児整形外科、小児心臓外科、小児脳神経外科、小児形成外科、小児眼科など、様々な外科手術を必要とする小児の患者さんたちが入院しています。

 小児医療センターは小児の患者さんたちのために設計された施設です。まず安全性を第一に考えセキュリティーを強化、病棟の入り口に電子錠を備えた扉を設置しました。エレベーターホールに来られた方々はこの扉を通って、センター内に入っていただきます。病棟内のデザインは全体が森をイメージしたコンセプトで統一されており、愛称は「こどもの森」と呼ばれています。「こどもの森」のマスコットは、4つ葉のクローバをもった子供の姿です。廊下を見通すとまるで森の中にいるような景色が広がります。 子供たちの入院生活が少しでも楽しくなるようにと工夫されています。壁や扉は森の木々をイメージして彩色されが、森の小道を抜けて各病室に入るという設定です。病室内部も暖かい木の色と落ち着いた緑に統一されました。病室の扉にはそれぞれ様々な種類の動物たちの楽しい絵が描かれています。

 センターを入ってすぐ、東西病棟の中央部には光を多く取り入れたテラス風のデイルームが広がり、子供たちの背丈にあわせたテーブルが用意してあり、食事や面会に来たお友達と談笑したりすることができます。デイルームの窓からは万博公園が一望に見渡せます。中でもひときわ目を引くのは、ジミー大西さんが「こどもの森」をイメージして自由な発想描いてくれた、立体的な動物たちのモニュメント「野原の窓」です。どんな種類の動物たちが描かれているかじっくり眺めて見てください。両脇にはあっと驚くのぞき窓もついているんですよ。

 また、小さなこども達のためには段差と壁や窓を取り払った開放感のあるプレイルームには大きなクッション風の椅子や、自由に落書きのできる壁が設置されています。子供たちが読める絵本などの図書や壁を使って遊べるパズルも置かれていますよ。このデイルームでは、長期に入院している子供たちに楽しんでもらうため、ボランティアの方々や院内学級の先生方などによる楽しいイベントが開かれます。

 ナースステーションのカウンターは低く設計され、トイレや洗面所も子供たちの身長にあわせた高さに調整されています。患者さんたちの病状に応じて全部で8床の重症室・回復室・新生児室、7室の4人部屋、7室の個室などがあります。小児センター開設にあたって、付き添いの方がいなくても4人部屋が利用できるように、ナースステーションの向かいの大きなお預かり部屋を改装しました。窓を大きくして視認性を改善し、病状の安定した乳幼児についても、付き添いなしでお預かりができるようになりました。今後、徐々にお預かりできる病床を増やして、仕事を持ったご両親の子供たちにもますます対応できるようにと計画しています。

 特殊な用途の部屋として、天井にも音符が描かれた採血室のほか、処置室や医師当直室などがあります。また、長期入院している小学生・中学生のためには、院内学級(小学部、中学部)が準備されています。ナースステーションには、いつもニコニコの師長さんをはじめ、子供たちが大好きな看護師さんたちが、病気の子供たちのお世話をするために、毎日明るく働いています。

 病棟奥の電子錠を通ると、スタッフエリアになっています。スタッフエリアには、器材室の他に病棟担当医の控え室があり、小児外科の医師が常駐しています。また、カンファレンスルームでは病気の子供たちの症例検討が行われています。  

 手術は、4階にある手術室部で行われます。また、小児外科の患者さんたちは、病状などに応じて中央診療部門である周産期母子医療センターや集中治療室に入院していただくこともあります。周産期母子医療センターは本院で出生された赤ちゃんたちに入院していただく病棟で、集中治療室は術後を含め最も重症な患者さんたちが入院していただく病棟です。

NCD登録について

 このたび日本外科学会を基盤とする外科系の学会が共同して、日本全国における外科手術症例のデータベース化事業が行われることになりました。独立した機関としてNational Clinical Database(以下NCD)が設立され、今後は日本における殆どの外科手術症例に関する情報が本機関に登録されることになります。大阪大学医学部附属病院も本登録事業に参加することになりましたので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

1)対象となる方
平成23年1月1日以降、大阪大学医学部附属病院外科系各科(心臓血管外科、呼吸器外科、消化器外科、乳腺内分泌外科、小児外科)で手術を受けるすべての患者さんが対象となります。

2)研究機関名
NCDと全国の医療施設が協力して本事業を実施します。

3)目的
日本全国で実施される外科手術症例に関する情報をNCDに登録し集計・分析することにより、医療の質の向上に役立てることを目的としています。

4)方法
NCDより承認を受けた医師およびデータマネージャーがNCDのウェブサイトを通じて外科手術症例(病名や術式等の臨床情報)を登録します。

5)意義
日本全国の医療施設から集められた情報を解析することにより、地域ごとの診療の特徴や医療水準の評価が可能となります。また手術の成績や合併症の危険性などについても明らかにでき、より安全で質の高い医療を提供するための方法の開発や政策などに反映することができます。また、登録された症例をもとに各専門医の資格認定が行われますので、高度な知識と技術を有する専門医育成に役立ちます。

6)個人情報の扱い
NCDに登録する際には、患者さんの氏名やカルテ番号等の個人を識別できる情報は登録しませんので個人情報が外部に漏洩することはありません。

7)参加を拒否する権利
NCDへの登録を希望されない方は主治医にお申し出ください