第42回小児外科わからん会
日時:平成11年10月2日(土)
午後2時より
場所:新阪急ビル12階スカイルーム
当番世話人:浜田吉則(関西医科大学第2外科)
第42回の小児外科わからん会を担当させて頂いた。主題に「死亡症例の検討」も頭をよぎったが、いつものように特に主題を設けず演題を募集したところ、興味ある演題を12題頂いた。出席者は57名と多数のご参加を頂き、最後まで活発な討議が行われた。本会のプログラムをみても、診断名が何であったかわからないタイトルが多い。そういう意味での『わからん会』ではないので、世話人のまとめとして、演題1と12を除いてわかった範囲内で診断名などを列記しておく。
演題2. 非常にまれな肝右前枝原発の横紋筋肉腫。
演題3. 発症機序不明の後天性hypoganglionosis。
演題4. 器質的病変のない結腸結腸型の腸重積症。
演題5. 発症機序はbacterial overgrowthか。
演題6. 低体重、発育不全で根治手術待機中。
演題7. 画像上多房性にみえた自然縦隔気腫。
演題8. 気管軟化症を併発した横隔膜ヘルニア。
演題9. まれな右主気管支食道起始症。
演題10. 結論が出なかったが未熟児くる病か。
演題11. 体重500g、PDA合併の回腸穿孔。
今回のわからん会に持ち寄られた症例も頭を抱えさせられる難儀な症例ばかりで、いろんな意見や考え方、経験談が聞けて勉強になる会であった。そこに他の学術集会にはない存在価値があり、年2回の本会が今後とも益々発展していくことを望んでいる。
主題:なし
プログラム
開会挨拶(14:00-14:03)
セッション1(14:03ミ15:15) 司会 高田晃平
1)膵胆管合流異常状態を呈した十二指腸狭窄症の1例
関西医科大学第2外科、岸和田市民病院外科*
田中義人、浜田吉則、高田晃平、日置紘士郎、佐藤正人*
2)幼児に発症した閉塞性黄疸の1例
大阪市立大学第2外科
泉 信博、大野耕一、廣橋一裕、木下博明
3)5歳時に発症した小腸hypoganglionosisの1例
大阪大学小児外科
木村拓也、和佐勝史、宇田津有子、曹 英樹、中島清一、大植孝治、岡田 正
4)8歳男児に認められた腸重積症の1例
京都府立医科大学付属小児疾患研究施設外科
佐々木康成、常盤和明、岩井直躬
5)肝移植患児にみられた蛋白漏出性胃腸症
兵庫県立こども病院外科
連 利博
6)外科的にも泌尿器科的にも問題をかかえる総排泄腔奇形の治療方針
兵庫県立こども病院泌尿器科、外科*
吉野 薫、谷風三郎、西島栄治*、津川 力*
コーヒーブレイク(15:15-15:35)
セッション2(15:35-16:47) 司会 佐藤正人
7)嚢胞性肺疾患と診断された新生児の1例
近畿大学第2外科
山崎満夫、窪田昭男、米倉竹夫、臼井規朗、廣岡順治、小角卓也、山内勝治
8)右CDH術後の換気不全、患側肺だけが悪いのか?
大阪府立母子保健総合医療センター小児外科
北山保博、池上玲一、他
9)Bronchopulmonary forgut malformationの1例
─Pneumonectomy後の処置は─
大阪市立総合医療センター小児外科
東 孝、他
10)極低出生体重児の十二指腸閉鎖症術後にみられた高CPK、高ALP血症
高槻病院小児外科
西川宏信、安福正男、前田貢作、山本哲郎
11)超未熟児の消化管穿孔疑いの1例 ─手術のタイミングについて─
和歌山県立医科大学第2外科
中森幹人、谷村 弘、瀧藤克也
12)仙骨前の嚢腫、何でこんなに再発するネン?
大阪府立母子保健総合医療センター小児外科
井村賢治、他
閉会の挨拶(16:47-16:50)
第39回小児外科わからん会より、プログラム・抄録・当番世話人まとめをHPに掲載することになりました。プログラムは決定し次第、抄録(施設名・演者名・空白を含め全角400以内)は発表時(もしくは後、なるべく早く)、当番世話人まとめは出来次第、事務局に、e-mailかフロッピーディスク(WinかMAC)でお寄せ下さい。
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